’2015K4-GP富士1000km決勝レポート

K4-GPのメーンイベント富士1000kmレースが真夏の8月13日、静岡県の富士スピードウェイで行われました。
早朝から降り出した雨が路面を濡らす中、各5クラス合わせて127台のマシンが午前6時10分から続々とコースイン。



ドライバーズミーティングを経て午前8時、仮装した走者がマシンに駆け寄る変則ルマン方式でスタートが切られました。
通常セーフティーカー(SC)の1周先導後に追い抜き可能となりますが、今回は雨天のためSCが3周先導し、4周目からレースが始まりました。



YRS123号車はスタート直後、4周をクリアしたところで1回目の給油に入りわずか4Lを給油したのみでピットアウト。
最下位までダウンするもクリアラップを得て順調に周回を重ねます。
序盤、レースをリードしたのはGP-5クラスの27号車・TEAM MINILITE(MINILITE VIVIO)。
スーパーGTのスバルBRZの総監督を務める辰巳英治さんがトップに立ちます。
これを追い詰めたのが、GP4クラスの2号車・ゆらたく屋(フォーMira1)。
全日本GT選手権やスーパー耐久に出場経験のある大城一が徐々に迫り、一時は背後まで付けるも追撃はここまで。
昨年優勝の27号車がスパートし、2号車を突き放し独走状態を築くこととなりました。
序盤から降り続いていた雨もやがて止み、一時はほぼドライ路面となるも、レース中盤には再び雨が路面を濡らします。



その頃YRS123号車は、給油のアンダーカットが成功しクラス20位前後までポジションを回復、スタートから3時間を経過したところで2度目のピットイン。
ここでも給油のみでドライバーチェンジは無し、5時間の超ロングステイントでタイムロスを最小限に抑える作戦です。
その後順位は膠着状態となりますが5時間15分を経過したところで10Lのショート給油でセカンドドライバーにバトンタッチ、クラス21位でコースに復帰します。



その後6時間経過後に20Lの給油をおこない、アンダーカットで8時間過ぎに最終給油をおこなって一気にチェッカーを目指します。
この頃トップグループでは、3位まで上がってきたのがGP4クラスの#777TEAM-T弐号機。
777号車はここでドライバーにスーパーGTに参戦中の加藤寛規選手を投入。
加藤選手は流していただけでプッシュはしてないというものの「まぁ、雨でしたから」とGTドライバーの格の違いを見せつけ、10秒前後速いラップで前車を追います。
そして2位のマシンを抜くと、トップの27号車もピットイン。
777号車は一気にトップに躍り出ることとなりました。



777号車の加藤選手はその後もリードを広げると、ライバルチームはペナルティーなどで後退。
最終ドライバーにはスーパーGTでチームメートの高橋一穂選手が乗り込み、他チームを圧倒して10時間を走りきり、昨年27号車にゴール直前で勝利を奪われた雪辱を果たし、参戦3年目にして総合での初優勝を飾ることとなりました。
中盤まで激しくトップ争いを演じた27号車は雨のためピット戦略が狂い、ペナルティーも受け総合7位でレースを終えました。
27号車のクルーは「雨の中、マシンが原型をとどめているのは素晴らしい」と結果より無事レースを終えたことに安堵していました。
総合2位にはGP2クラス優勝の278号車・ガレージトライレーシング(278トゥデイ)が、総合3位にはGP3クラス優勝の95号車・田代車両・土屋鈑金複合チーム(ミラターボL200S)が、総合6位にはGP5クラス優勝の253号車・Team IYOKAN(IYOKAN GT35)が、総合87位にはGP1クラス優勝の108号車・MCPC三菱自動車自動車部(三菱自動車MCPC小悪魔アイ)が入りました。



一方YRS123号車はその後も順調にラップを重ね総合30位クラス12位と、1000kmでは過去最高位で無事にチェッカーを受けK4-GP8戦連続完走を果たしました。



毎度の如く今回もレースまでが大変苦しい戦いでしたが、本番は今までになく気持ち良く走れたのが好結果につながったのだと思います。
また目指す方向も見えたので、次回も迷いなく楽しむためのレースを目指して頑張ろうと思います。
今回もたくさんの方のご協力を頂き、無事参加できたことに心より感謝し、報告を終わらせて頂きます。
最後までお読み頂きありがとうございました。